LRC並列共振回路の同調周波数補正計算(コイル内部抵抗分を考慮)

従来より、LC並列共振回路の同調周波数は、その導出論理も、計算式もよく知られており、周波数 f=1/{2π√(LC)} [Hz] で計算できる。

しかしながら、現実のLC並列共振回路では、コイル内部の純抵抗成分が0[Ω]となることは無く、また、トロイダルコイルやフェライトコアを使って、Q≧100 のようなQ値の高いコイルを巻いて実現するのは非常に難しい。

コイル内部の抵抗分を考慮し、LRC並列共振回路の同調周波数の補正計算を、クラウド上のAI処理により計算を試みた。

LRC並列共振回路の同調周波数の補正計算(コイル内部抵抗分を考慮)

インピーダンス Z (複素数形式)は楽に計算値が求まったが、共振周波数は式の形が思いどうりにならないので、自身の手計算で求めることになった。

並列LRC共振回路のインピーダンス式(Z)

(当該AI処理による、このインピーダンス Z (複素数形式)の式は、検算はまだです。)

上式の分母の角周波数の変数ω[rad・Hz]の4次式になっているが、因数分解の計算部分は、高校数学で学ぶところの文字式の整理方法に不満が残った。

 

共振周波数 f=1/{2π √1/(LC)-(R/L)^2} [Hz]

Tex文法で描いたRLC並列共振回路の同調周波数

このように、コイル内部抵抗分を考慮すると、共振周波数は少し下がる上がる結果となった。

この計算結果は見た記憶がなく、今後の計算では注意したいと思う。

当該AI処理では期待していない角周波数が求まったため、手動の自分の計算で定式を求めた。

この式は従来の式と互換性があり、R=0 の条件で従来の式と同じになり、周波数 f=1/{2π√(LC)} [Hz] を包含している。

 

このAI処理では計算機側は、操作者の意図や、計算結果の意味を理解していない計算をするため、期待する計算式にならないという実績に基づく、良くない印象を感じた。

現在のところは、これまでの数式計算ソフトウェアとして良く使われている

Maxima, Scilab のほうが、より信頼度が高く、実用的かもしれない。(?)

(要チェック)

 

2023/03/16 初版

2023/03/21  文章推敲(意味内容変更無し)

2023/04/01 文章推敲

2023/04/27 RLC並列共振周波数の式を画像で描画(Tex文法),

不明点/課題:

R の値を大きくすると、共振周波数が虚数が入る条件がある。

これは物理的に何を意味するのか? 

位相が90度ずれる直交する正弦波に変化するということか?