「変位電流 / "Displacement current"」日本語誤訳と理解の誤り

日本語で「変位電流」"Displacement current"と翻訳されている電流の流れかたの現象説明について、日本語への翻訳と理解に誤りがあるのがわかりました。

学校ではコンデンサでは交流、高周波で電流i[A]が流れ、
式で書くと
z=1/(jωC), i=V/z 
と習いました。(j=√-1)
 
ところが、コンデンサ内部は絶縁体なので、電子の流れ(電流)は全く発生していないんです。
 
ここで現実に発生している物理的現象は、電界ベクトルの強さが変化しているもので、電極間に電子流は全く発生していないのでした。
(この電界密度の変化量を「変位電流」displacement current と考えて良いようです。)
 
コンデンサの両電極では、電荷の量が時間的に変化しているので、コンデンサ端子間にはあたかも電流が流れているように、電線につないだ電流計には電流が計測されているのでした。
 
このため、コンデンサに過渡現象として電流が流れているように計測される現象を式に書くと、
i(t)=dq(t)/dt
と習ったわけですけども、この電流i[A]は、コンデンサ電極間を電子の粒が流れていたわけではなく、コンデンサ極板の陰極側に電子の粒が集積してマイナスの電荷が増大し、一方、陽極側は電子の足りない状態(正孔)のプラス電荷の状態が強くなる現象がおきているんですね。
 
この講座の優れた説明で驚きました。