三角関数 y=sin(x) , {(x,y) | x ∈ R, y ∈ R} の値域は、 -1 ≦y≦ 1 となるが、位相z を複素数領域に拡張すると、 y=sin(z) ≧ 1 、1より大きな三角関数の値域をとれるようになる。
例:
sin(z)=2 となる複素数zを求める。
結論 :
z= π/2 - jln(2±√3) + 2πn …(5)’ , {n: nは整数} が、sin(z)=2 の一般解になる。
---解法例--
オイラーの公式より、sin(z)={exp(jz)-exp(-jz)}/(2j) , j^2=-1 … (1)
ここの式(1)で X ≡ exp(jz) …(2) と置くと、
sin(z)={exp(jz)-exp(-jz)}/(2j)
= {X - X^(-1)} / (2j)
= {X - 1/X} / (2j)= 2 …(2)
式(2)の両辺に X (≠0) を乗算すると、
{X^2 - 1} / (2j)= 2X
∴ X^2 -4jX-1 = 0 …(3)
二次方程式(3)の解は、2次方程式の解の公式から、
X= {4j ± √*1 ・・・ ∵ ln(j)=exp(jπ/2)
= ln(2 ± √3) + jπ/2 ・・・ ∵ ln(exp(jπ/2)= jπ/2
∴ z = ln(2 ± √3)/j +π/2
= π/2 - jln(2±√3) …(5)
式(5)は、複素単位円の二点 π/2 - jln(2±√3) で、単位円上の式(5)の点は、周期2πで回転できるので、
z= π/2 - jln(2±√3) + 2πn …(5)’ , {n: nは整数} が、sin(z)=2 の一般解になる。
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参考資料:
blackpepper さんの動画解説
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