自動車用バッテリの充電失敗原因は・・・。

自動車用鉛バッテリは、ときどき充電してやらないと、使えないものにならなくなっしまう。


学生時代に実験用に使った12Vバッテリを回復させようと、制限最大定電流1Aでゆっくり充電を始めたところ、最初は微小な電流しか流れず電圧はだいぶ低い。この時、ほとんど電気分解の泡のガスもでてこない。
 
この状態を2、3日続けると、電気分解の泡がたくさんできてきて、電圧も11Vくらいまで上昇してくる。このため、一見、充電回復がうまくいっているように見える。
 
そのまま通電を続けた。
電圧は11V近辺。一見、満充電に見えた。
ところが、2~3日無負荷で放置すると、バッテリ電圧は下がり続け、ほぼ0Vになってしまった。(バッテリーが完全に機能を失った。)
 
バッテリ・メーカさんに聞いたところ、あまり古くなったバッテリでは、鉛電極が「分極」という化学変化の現象を起こしていて、一見、泡がでて、充電しているように見えても、充電時の電気エネルギーは、ほぼ100%近く電気分解に使われ、充電はできない、というお話でした。
 
バッテリを使わず、保存する場合は、時々、充電してやること。
充電を行って20分以内に泡が出てこない場合は、バッテリの回復はまず不可能、というお話でした。
 
ハイブリッド車の流行と電気自動車が出始め、鉛バッテリ自動車は減っているかもしれません。
もし、充電でお困りの場合は、詳細はバッテリ・メーカへ相談すると高品位の解決策が聞けるかも。
 
鉛バッテリは、再生可能資源ごみとして値段が高いので、廃棄物業者さんにお金で買ってもらえる場合もあります。最近は、ただのようですが・・・。