バーチカルアンテナのインピーダンスマッチング法

中学生時代からの課題:

バーチカルアンテナのインピーダンスマッチングがうまくいかずSWRが高く電波が飛ばない

 

ダイポールアンテナは50〜75Ωのインピーダンスであるため、同軸ケーブル(特性インピーダンス50Ω)へのマッチングは、中学生でも難なくできた。

しかし、垂直系のバーチカルアンテナはインピーダンスが約30Ωと低く、知識のない中学生にはマッチングがうまくいかなかった。アンテナ製作の専門誌には残念ながら、スミスチャートを使ったインピーダンスのマッチング図やLC回路によるマッチング回路によるインピーダンス変換原理の記載がなく、長時間の試行錯誤を経ても、マッチング作業は失敗していた。

 

1936-1937年の水橋先生らの研究では、既にこの高周波アンテナのマッチング方法はわかっていた可能性があるが、どうやら第二次世界大戦の戦火の影響で、高周波の学問の進歩は停滞から脱することが困難だったことが伺える。

 

その中学生は、そうした時代に遅れること約85年、今頃になって、LC回路によるマッチング回路によるインピーダンス変換原理とスミスチャートを使ったインピーダンスのマッチング図を描けるようになった。

LCマッチング回路による36Ω -> 50Ω変換回路(同軸ケーブル無し)

 

LCマッチング回路による36Ω -> 50Ω変換回路(同軸ケーブルを含む)

36Ω -> 50Ωのインピーダンス変換過程(スミスチャート、同軸ケーブル無しの図に対応))

36Ω -> 50Ω 各DPでの複素数形式インピーダンスの変換結果
(同軸ケーブル含むの図に対応)

このように、その中学生は、バーチカルアンテナ 36Ω ->50Ωのインピーダンスマッチングがうまくできるようになりました。