「獅子は千尋の谷」伝説の真相は如何に?

 
ライオン(獅子)は、千尋の谷に我が子を落とし、谷から這い上がってきた
(たくましい)子だけを育てる・・・
 
この千尋の谷伝説は、大変長い間、日本で有名な普遍的教えで、
親が子育てをする時は、そのように子供へあくまで厳しく教育を行え、とするものになっています。

f:id:M2019J1:20190922150643g:plain

千尋の谷でのライオン親子の対決:父への恐怖に怯える息子の星飛雄馬さん(背番号16)
(引用画像「巨人の星」Copyright より、アニメ画像を独自作成)
 
アニメ「巨人の星」では、千尋の谷のライオンの場面が繰り返し、何度も描かれました。
たまたま車で移動中のラジオ放送に、この千尋の谷伝説の話題が出て、そのような厳しい生き方よりももっと明るい楽しい生き生きとした前向きの考え方による生き方があってもいいのではないか・・・とDJアナウンサの考え方が示され、僕も同感に感じました。
 
その後、近年のツイッターで、意外な「まとめ」記事が書かれていたのを見つけました。
 
その「まとめ」記事によると、ライオン(獅子)が崖に落ちた子供ライオンを口にくわえて崖の上に助け出す写真とともに、ライオンはそのような子育てはしていない、と説明書されていました。
 
さらに検索して調べると、どうも話がおかしいのです。
 
「獅子」というのは昔の中国の山奥に住んでいる伝説上の架空の生き物で、
それは、日本では、歌舞伎の獅子として描かれているもので、そもそも
人間でもなく、ライオンでもない、というのです。
 
元々の中国の架空の生き物の獅子が、なにかの契機で、日本ではライオンになってしまったが、さらにそのライオンもそのような厳しい子育てはしておらず、やさしい思いやりのある子育てをしている、というのが真相のようです。
 
いつの時代かわからないのですが、話が変化し意味が変化してしまった、言い伝えの情報伝達に誤りがあったように思いました。
 
この言い伝え/伝説は、日本の文化、社会での仕事の仕方など、現代においても
負の影響を与えているように思うことが多いです。
 
追記:
物語として「巨人の星」は、見る人を物語へ引き込んでゆく魔力のような強い力が(現在でも)あります。
しかし誤った基礎的教えが修正すべき課題として残っていると思います。
 
星飛雄馬さんが幸福になるために、父 一徹さんは、どのような生き方が良かったのか、子供の年代の人と、大人の年代の人では見方・考え方が違っていたのではないでしょうか。
(子供時代ではおそらくわからないもの。)
 
個人的には、物語に出てくる川上監督の助言・指導や、お医者さんの助言、花形選手の
生き方、考え方、強く生きる力は尊敬するものを感じました。